種類の異なる薬を同時に飲むと、薬効が以上に増強されたり、逆に衰弱したりすることがあります。
なにもこれは薬同士のものに限られたものではありません。飲食物の食べあわせや飲みあわせで、薬効に悪影響を起こすことが少なくありません。
その中でももっとも影響力が強いのが、グレープフルーツです。
口から飲む薬を服用する際、グレープフルーツジュースで飲んだり、一緒にグレープフルーツを食べたりすると、薬物の血中濃度が上昇して、薬の効力が極端に上がってしまう危険性があるのです。
これは、グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン物質」というものが、薬を分解する小腸の酵素の作用を強く阻害することでう薬物の代謝が遅くなり、吸収が極端に高まるためとされています。
小腸の酵素で代謝されやすい薬には、代表的な降圧薬である「カルシウム拮抗薬」が挙げられます。この他、グレープフルーツが薬物相互作用を起こすのは、抗アレルギー薬、高脂血症薬、免疫抑制剤、睡眠薬、抗不安薬など数多くあります。時には20倍も薬効を強めることで、命にかかわる事故もおきているのです。
ところが、なぜか日本の医療機関では、グレープフルーツの危険性は指導されても、グレープフルーツそのものに対しては構わないとされていることが多いのです。
では、グレープフルーツジュースとその原料である果物のグレープフルーツとは中身が違うのでしょうか?しかし、果汁100%のジュースはコップ1杯あたり、1個強のグレープフルーツ果肉だけを絞って作っているそうです。なので、果実も絞ったジュースも作用はまったく同じであり、当然薬物相互作用が働きます。
なぜ、グレープフルーツジュースばかりが注意されてしまっているのでしょうか?確かにグレープフルーツに関する薬物作用の研究では、グレープフルーツジュースが多く使われているという報告があります。しかしそれは、服用時に水の変わりに飲まれがちなグレープフルーツジュースに焦点をあてたのであって、それが「果物のほうは安全なのだ」という拡大解釈になってしまっているようです。
最近では、果物のグレープフルーツにも相互作用があることが実証されており、薬を飲んでいる人は、グレープフルーツを避けるのが原則と警告しています。
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